端午の節句の食べ物と言えば、「ちまき」に「柏餅」ですよね?
この2つの食べ物、端午の節句の行事食となっていますが、その起源はなかなか知られていません。
なので、今回は、この2つの食べ物の由来について調べてみました。
ちまきの由来は?
ちまきの名前は、日本では平安時代から見られます。
端午の節句とともに中国から伝わったもので、伝統を重視する関西では今でも粽が主流です。
ちまきには、「難を避ける」という意味があります。
粽は、茅(かや)で巻く所からついた名前です。
また、中国ではこんな由来が残っています。
この人が、ざん言(言われもない陰口などで陥れられること)にあい、5月5日、汨羅(べきら)の渕に投身自殺しました。
楚の人々はこれを哀れんで、竹の筒の中に米を入れ、水中に投げて祭りました。
このほかにも、粽は「悪魔をかたどってあるから、悪魔降伏の心をもってねじ切るのだ」とか「蛇に似せて作ったものだ」など、いろいろな説が言われています。
かしわ餅の由来は?
かしわ餅に使う柏の葉は、次の新芽が出るまで古い葉を落とさないことから「家系が途絶えない=子孫繁栄」という願いが込められ、江戸時代から端午の節句に食べられるようになりました。
ちまきが中国からの影響を多大に受けているのに対し、かしわ餅は中国にそれらしいものが見当たりません。
中国の少数民族のなかには、あるいは似たような食習慣があるのかもしれませんが、歴史的にみても漢民族が「かしわ餅」を持っていたとは考えにくいと言われています。
かしわ餅は、ふつう「柏餅」と書かれますが、この「柏」は中国では針葉樹のコノデガシワ(一名側柏、扁柏)やヒノキの類で、日本のようにブナ科のカシワのことではありません。
ブナ科のカシワと中国のヒノキ科のカシワのように、まったく植物学上は似ていない両者が混同されたのは、その用途が似ていたからです。
カシワの名前は「炊葉(かしは)」に由来します。
歴史文献が出始めの頃のような大昔には、甑(こしき)という昔の蒸し器に葉を敷いて、その上に米などを載せて米を炊いたんだとか。
そのとき敷く葉が、「炊葉」だったと言われています。
つまり、米を載せる「かしは」が、かしわの葉の由来であり、この葉が次の新芽が出るまで古い葉を落とさないことから「端午の節句」で使われ始めたということです。
さいごに
簡単にですが、端午の節句の行事食である「粽」と「柏餅」の由来について書いてみました。
今年もこの2つを食べるのが今からとても楽しみです。
子どもたちと楽しく食べたいと思います。
それでは。
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